滞仏植物記

植物のかたちを研究する学生のフランス滞在日記

夜は短し、歩けよ学徒

ご存知の方も多いかと思いますが、フランスの夜は短いです(緯度が北海道並みかそれ以上だそうですから)。

この時期だと9時はまだなんとなく明るく、9時半を過ぎてやっと真っ暗になります。

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だいたい9時くらいでもぼんやり明るい

こちらに着いて今日で一週間。解決しないといけない問題もまだまだありますが、とりあえず悪くないスタートを切ることができたと思います。とはいえ、やはり疲れが溜まっていることを少し自覚しました。今晩はゆっくり寝ようと思いこまごましたことを片付けていると、同居しているコロンビアの留学生が Estivales に行くと言って8時ごろ家を出ていきました。

www.lagazettedemontpellier.fr

最初、「フェスティバル」と聞こえました。「ああ、お祭りか」と思っていたのですが、調べてみると、夏の間、金曜の夜に屋台やイベント会場ができて23時過ぎまでみんなでワイワイとやる…という趣旨のイベントがあるようです。そもそも estival という単語が「夏の」という意味らしく、「夏の夜のお祭り騒ぎ」という一種の言葉遊びなのかもしれません。

 

疲れは間違いなく蓄積していそうです。しかしあまりに気になってきてしまったので、急遽市街の中心部に繰り出すことにしました。

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夏の夜は短く濃ゆい

会場まで向かう途中、人だかりができているのが見えてきました。路上でダンスやパフォーマンスを披露しているようです。その周りにたくさん人が集まっていて、時々歓声が上がります。あちこちのカフェやレストランでみなさん大いに仲間との飲食を楽しんでいるようです。子供連れも多く、老若男女のグループがあちこちで夏の夜を楽しんでいます。

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会場入口と思しき場所

しばらくモンペリエの夜景を楽しみながら歩いていると、会場入口と思われる場所にたどり着きました。いざ、中へ…

 

…と思ったのですが、ここで引き返してしまいました。やはり疲労も感じてきたところでしたし、かなりの人と轟音でアドリブで楽しむには余力がなかったというか……来週もまたあることですし、ここは慎重に身体を大切にすることにしました。ただ、惜しかったのがワイン。ここモンペリエはフランス有数のワイン生産地。それらのワインがここには集結しているらしいのです。ぼくはお酒大好きですからこればかりは断腸の思いというか……。まあ、しかし、それもこれからの楽しみにとっておくことにして昼間の暑さから少し涼しくなってきた帰路についたのでした。

 

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それにしてもフランス語会話は難しいです。読むのはそこそこできるんですが、話すのはさっぱりです。ただみんなフランス語ばかり(当然)なので来週以降はもうちょっと頑張ってみます。それから植物検疫の問題。関係諸氏に色々とお手数かけてしまっているのが心苦しい。