滞仏植物記

植物のかたちを研究する学生のフランス滞在日記

和食試食会

珍しい機会に呼んでいただけました。先日、偶然に和食トラックの経営を準備している日本人の方を紹介していただいたのですが、今日はその試食会にお呼ばれしました。

おかげさまで日本人の知り合いも何人か作れ、おいしい料理も頂くことができ、大変充実した日になりました。ご家族で経営していらっしゃるようなのですが、お子さんたちが懐いてくれてかわいかったです。癒されました。

みなさんこれから日本に戻らずモンペリエで暮らすという方たちばかりだったので、自分の滞在がなんと一過的なものにすぎないか改めて感じました。3か月は長いようでほんの一瞬で過ぎてしまうのでしょう。あらゆる見聞を蓄えるための時間は短く限定されています。こういう中期の滞在はそう何度もあるものじゃないでしょうから、しっかり噛みしめてやらなきゃいけません。

 

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ところであちらの方に農学専攻だと伝えたとき、自分の学んでいることがすごく間接的にここにつながってるだなとふとよぎりました。当然なんですが農にとって食は関心の大部分です。ぼく自身が数理情報系のアプローチを使っていることや、主対象が花であることなどからときどき自分の学問が「これを射程に入れているのだ」ということがイメージの縁のほうへ押しのけられてしまうのですが、それではいけないなあと思いました。花が咲けば実がなります。ぼくの研究は食糧生産から今は遠いところにありますが、農のあるべき総合性を考えれば「パンと薔薇」の両方を思っていなくてはなりません。