滞仏植物記

植物のかたちを研究する学生のフランス滞在日記

雨ニモ負ケズ

10月28日。思ったより寒くなった。気温は3度。雨。水中の植物を採集するにはあまりにきつい条件だ。上からも下からも水が入ってきて、冷たいを通り越して刺すように痛い。寒くて全身が震えながらの作業。そんななので思うように植物が集まらない。採集の状況を投稿したら、師匠から応援のメッセージがつく。うれしい。とともにこのミッションはやはり十二分にやり遂げなくてはならないと強く思い直した。

温帯性のスイレンはもうあまり咲いていないのに、熱帯性のスイレンはまだまだ咲いている。温室ではなく野外栽培なのに。葉はまだまだ残っているものが多い印象だが、すっかり残っていない品種もある。冷雨が水面の葉をたたく音はよく聞けば心地よいが、そんな余裕もなく「小屋」と圃場を行き来する。明日はもう少しうまくいけばいいと思う。