滞仏植物記

植物のかたちを研究する学生のフランス滞在日記

つつがなしや、ともがき

いよいよ明後日から植物採取。準備は概ね整えたられたはずだ。緊張するがフィールド作業は好きなので楽しみでもある。ここのところは数式とにらめっこする毎日だったから(これはこれでよいのだけど)実際の花が恋しい。ただ、雨が心配。今週のモンペリエは豪雨に見舞われる予報らしく気を付けるように言われた。圃場のある地域ではどうかわからないが、とにかく無事に試料採取を完遂できる状況が訪れるよう祈る。

 

* * *

 

それから今日は偶然、小中学校時代の友人と連絡を取り合った。なんでも小学校時代からの夢を叶えることが出来たらしいと聞く。とても嬉しい知らせだし、それなりの志があってフランスまで来ている身としては力をもらう話だ。そして故郷の友人たちが少し懐かしくなった。こちらに来た時は教官からよく"dragon ambitieux" (仏語で「野望を抱く竜」の意。なぜそう呼ばれるかは……名前の直訳だ)といじられていたが、その「いじり」にふさわしい意地をみせねばなあ、と思った。